狙い目は地方都市

UターンやIターンを控えた介護職にも◯

地方都市で介護職に就くことのメリット

介護業界は人材不足が懸念されており、それは都市部でも地方都市でも変わらない。地方都市で介護職として働こうと考えた場合、次のようなメリットがある。

まず、「住居費や生活費を安く抑えられる」という点である。都心部では家賃が高くつくが、地方都市ではそれよりも安く部屋を借りられたり、同じ値段で広い部屋に住むことができるのだ。また、比較的食品などを安く購入できるため、生活費も安く抑えることができる。
次に「通勤ストレスから解放される」という点である。都心部では通勤時満員電車に長時間乗らなければならない人も多いが、地方都市では職場のすぐ傍に住むことも可能であり、通勤時間が自転車や車で数分ということも珍しくない。通勤ラッシュのストレスから解放され、今まで通勤にかかっていた時間を自分のために有意義に使うことができるようになる。
3つめは「正社員を目指しやすい」という点である。介護職員の需要は地方都市でも高い上、求人に対する応募数が都心部よりも少ないため、正社員として雇用してもらえるケースが多いのだ。給与は都心部よりも下がりますが、正社員になって資格を取ったりキャリアアップすることで、年収アップも目指すことができる。
4つめのメリットは、「馴染みのある環境で働ける」という点である。介護職はやり甲斐があるが、人と直接関わる仕事であるためストレスも大きい仕事だ。だからこそ、馴染みのある環境であれば安心して働けるだろう。また、両親の近くに住むことができるというのも、いつか介護が必要となった時の金銭や身体的な負担軽減に繋がる。

介護職が転職するなら地方都市もおすすめ

日本は超高齢化社会で、2022年の段階で日本の高齢化率は29.1%を記録している。これは日本でも過去最高で、世界でも高齢化率1位になっている。

日本以外で超高齢化社会になっているのは、ドイツとイタリアの2カ国だけである。この高齢者率は今後も長期的に上昇すると考えられ、2060年には39.9%になると予測されている。
内閣府が発表した地域別高齢化率(2021年版)を見ると、高齢化率が最も高いのは秋田県で、なんと38.1%である。東北地方は高齢化率が高い県が多く、青森と山形は34.3%、岩手34.2%だ。東北地方以外では、高知県が35.9%、山口県が35%、島根県が34.5%と、高齢者の割合が高いことが分かる。
介護職で転職を考えているなら、高齢者の割合が高い地方で職探しをするのも悪くないだろう。大都市圏で就職した者が地元に戻って転職するUターン転職や、首都圏で就職した地方出身者が別の地方で転職するIターン転職は、介護職の方たちのなかでも増えている。
UターンやIターンのケースでは、いったんは大都市圏で就職している方たちなので、いきなり地元に戻る、地方に移住するというのはハードルが高いものだ。自分1人ならあまり問題ないかもしれないが、家族がいる場合は、家族が地方に順応できるか考える必要があるだろう。そのため、いきなり田舎へ行くのではなく、地方都市で転職活動をしてみることをおすすめする。地方都市ならば、大都市圏のライフスタイルを大きく変える必要もない。地方都市での転職で成功を掴むなら、<<需要増加?!介護職で地方都市からリスタート>>の情報も参考にしてほしい。